介護利用者さんの脱水症状には常に注意が必要 

ベテランでも確認しておきたいポイント

介護現場に精通している職員も、再認識してほしいのがリスクマネジメントです。介護現場でおこる事故の例を取りあげ、注視すべきポイントを解説していきます。介護現場での小さな変化に気づける観察力を備えましょう。

敏感に察知する必要がある「脱水」

脱水症状に備えるリスクマネジメント

介護現場でおこる脱水症

高齢者に多くみられるリスクのひとつに、脱水症があります。高齢者は熱中症のリスクも高く、本人からの訴えがなくても発症する事例があります。空調管理など、環境整備をすることが重要になります。脱水症状の自覚がない高齢者には、水分補給を促すこともリスクマネジメントにつながります。
介護職員は、脱水症の初期段階を見逃さないことも大切です。脱水症の初期段階とは、皮膚の弾力がなくなっていることや、唇が渇いていることなどがあげられます。利用者さんの状況で何かおかしいと気づけるように、介護現場の全職員のコンディションを見直すことも重要です。リスクを察知する力には個人差があるため、どんな状態のときに、どんなリスクが高まるのか知識を習得する機会が必要です。そして、その日にあったことを記録し、事故防止マニュアルにつなげる工夫が必要です。

脱水症状がおきた場合の対策

認知症の高齢者は、水分補給がままならないため、脱水症状になるリスクが高いとされています。脱水症状を防ぐために、コップ使いを工夫するといいでしょう。軽いコップや置きやすいコップなど、高齢者が使いやすいコップを準備することもリスクマネジメントとなります。また飲物自体に変化をつけると、飲むことに関して興味を持ってもらえるかもしれません。スポーツドリンクなど、経口補水液も用意しておくと脱水症状になった際にも安心です。飲物の種類を増やす際に気をつけたいのは、飲物の成分と原材料にアレルギー物質がないかという点です。飲物の種類を増やしても、水分補給が厳しい場合はゼリーで水分補給をしましょう。認知能力が低下すると、目の前にあるものがお茶であるという認識がしにくい場合があります。その際は、目の前でコップに飲物を注ぐと、視覚的に飲物だという認識がしてもらえることもあるので試してみましょう。

介護施設との情報共有

脱水症状を防ぐには、1日の水分摂取量を把握することが大切です。利用者さんが、1日に水分をどのくらいとったのか記録をつけます。介護施設を利用している高齢者の場合、家庭で記録した水分摂取量を介護施設に連絡することが大切です。利用者さんの情報共有をすることでリスクマネジメントになります。介護施設は、水分摂取をすることでトイレが近くなるのではと不安を抱える利用者さんにも、安心して水分摂取できる体制作りが必要です。利用者さんには、トイレのタイミングなどをサポートする工夫も必要なのです。

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